fbpx

トップページ > 法定相続情報一覧図の作成・申請方法を知りたい!注意点も解説

法定相続情報一覧図の作成・申請方法を知りたい!注意点も解説

「法定相続情報一覧図」とは、被相続人に係る相続関係を家系図のように整理したものです。作成した一覧図は、管轄の法務局から認証を受けることにより効力を発揮します。では、法定相続情報一覧図はどのように作成・申請すればいいのでしょうか

 

【この記事の要点】

  • 法定相続情報一覧図があれば各相続手続きにおける戸籍収集の手間が省ける
  • 法定相続情報証明制度の申出が必要
  • 代理人申請が可能
  • 法務局の窓口および郵送申請が可能

 

法定相続情報一覧図(の写し)を入手することができれば、さまざまな相続手続きがよりスムーズに運ぶことが期待されます。ここでは、法定相続情報一覧図の作成の仕方や法務局への申請方法について説明していきます。被相続人に複数の財産があり、相続における書類手続きが多くなってしまう場合などは特に、法定相続証明制度を活用することをお勧めします。

 

法定相続情報一覧図を活用できる手続き

被相続人が亡くなったら速やかに相続手続きを開始しなければなりませんが、さまざまな手続きを行ううえで、相続関係を証明する公的文書はほぼ必ず必要になってきます。

 

一般的には、被相続人および相続人の戸籍謄本を取得することで相続関係を証明しますが、いくつもの手続きが必要な場合などは、複数の戸籍謄本を取得するための手間と労力が負担となってしまいます

 

法定相続情報証明制度とは

そこで活用したいのが、平成29年5月に創設された「法定相続情報証明制度」です。相続関係を一覧図にしたものと戸籍謄本・除籍謄本などを法務局に提出し、登記官による認証を受けることができれば、相続情報一覧図を「相続関係を証明する公的文書」として利用できるようになるのです。これにより、相続手続きごとに戸籍謄本などの束を用意する手間と労力を省くことができる点は大きなメリットだといえるでしょう。

 

当初は、相続登記をより簡便にすることを目的として開始した制度でしたが、令和2年10月からは活用の幅が広がりました。被相続人に係る年金などの手続きや相続財産の名義変更手続きなどを行う際も、認証を受けた法定相続情報一覧図があれば、戸籍謄本などの束を用意することなくスムーズに手続きを進めることが可能になったのです。

 

法定相続情報一覧図を活用できる手続きとは

法定相続情報一覧図は、次のような相続手続きを行う際に役立ちます

 

※法定相続情報一覧図による生命保険金請求が可能なケースもあるため、個別の生命保険会社に確認することが必要です。

 

法定相続情報証明制度の手続きの流れ

法定相続情報一覧図を作成したら、管轄の法務局に必要書類を提出し、登記官による認証を受けましょう。具体的な手続きの流れを確認していきます。

 

申出人

申出人となることができるのは、亡くなった被相続人の相続人(またはその相続人)です。また、申出人からの委任を受けることにより、以下代理人に手続き代理を依頼することができます

 

【代理人となることができる人物】

 

ただし、被相続人・相続人の戸籍謄本あるいは戸籍抄本を提出できない場合(日本国籍ではないなど)は、法定相続情報証明制度を利用することはできません

 

必要書類の準備

手続きにあたり、次の書類を用意します。

 

【必ず用意する書類】

 

【場合により必要となる書類】

 

法定相続情報一覧図の作成

被相続人および戸籍から相続関係がわかる相続人について一覧図を作成します。手書きでも良いとされているので、法務局が公開している法定相続情報一覧図の作成例を参考にしながら作業を進めていきましょう

 

申出書への記入と窓口への提出

申出書に必要事項を書き入れたうえで、すでに用意した必要書類・法定相続情報一覧図とともに管轄する法務局(または登記所)に提出します。以下いずれかの条件に当てはまる法務局(または登記所)に申出を行いましょう。

 

  1. 被相続人死亡時の本籍地を管轄する法務局
  2. 被相続人の最後の住所地を管轄する法務局
  3. 申出人の住所地を管轄する法務局
  4. 被相続人名義の不動産所在地を管轄する法務局

 

郵送で書類提出を行う場合

管轄の法務局を確認したうえで必要書類を郵送します。宛先は「法定相続情報証明制度の係」と明記するようにしましょう。返信用封筒と必要金額分の切手を同封する必要がありますが、できればレターパックなど追跡番号がついた手段を選択することが望ましいといえます。

 

約1週間から10日間の審査を経て、問題がなければ法定相続情報一覧図の写しなどが送られてきます。なお、提出書類に不備があった場合は、その連絡にしたがい、修正あるいは追加した書類をあらためて郵送しましょう。

 

法定相続情報証明制度利用の注意点

すでに述べた通り、被相続人や相続人が日本国籍を持っていなければ提出すべき戸籍謄本は手に入らないことになります。このような場合は法定相続情報証明制度の利用ができませんので注意しましょう。

 

申出および交付に関して留意すべき事項はほかにもありますので確認しておきましょう。

 

法定相続情報一覧図の書式

法務局では、法定相続情報一覧図の作成にあたり以下の点について注意を促しています

 

法定相続情報一覧図の再交付

あとになってから被相続人の新たな遺産が見つかった場合など、追加で法定相続情報一覧図が必要となった場合、再交付を受けることが可能です。

 

【再交付の申請者】

法定相続情報一覧図の申出人(申出人ではない相続人は再交付申請不可)

 

【再交付申請先】

法定相続情報一覧図の申出を行った法務局

 

【申請書類】

 

まとめ

相続手続きで大きな負担となるのが、被相続人や相続人の相続関係を示す戸籍の収集作業だといえます。特に、被相続人の生い立ちが複雑な場合や相続人の数が多い場合などは、必要な戸籍をすべて揃えるまでに、相応の手間と労力、出費を要することを想定しておかなければなりません。

 

当行政書士事務所では、相続人となる方々の負担を軽減するために、戸籍収集から法定相続情報一覧図の作成までお手伝いすることができます。また、実際の相続手続き全般についても、司法書士や税理士といった専門家との連携によるトータルサポートが可能です。無料相談もご用意しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

無料相談の予約はこちら