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何年ごとに法事を行う?回忌の数え方と法要の在り方
故人の命日に合わせ、決められたタイミングで行う法事はとても重要な儀式です。一周忌や三回忌は特に重んじられており、その後数十年に渡り法事が行われます。ここでは、回忌の数え方と法要の在り方について説明していきます。
回忌の数え方
法事とは、回忌法要やお盆、お彼岸などを含めた仏教行事全般を指しています。一方、法要とは故人への供養を意味しており、法事の一部として考えることができます。
仏教では、人が亡くなったあと決められたタイミングで法要を行い供養しますが、何年目に何の法要を執り行うか、主だったものを挙げてみましょう。
【初七日】
亡くなってから7日目
※最初に向かえる重要な法要の1つです。故人が三途の川に辿り着く日とされているため、無事に川を渡れるよう、お寺の住職に読経してもらいます。遺族・親族・友人などが集まり会食を伴って法要することが一般的です。
【四十九日】
亡くなってから49日目
※故人が無事に極楽浄土へ行けるよう行われる法要です。四十九日法要をもって喪明けとなります。
【一周忌】
命日から満1年(亡くなって2年目)
【三回忌】
命日から満2年(亡くなって3年目)
【七回忌】
命日から満6年(亡くなって7年目)
【十三回忌】
命日から満12年(亡くなって13年目)
【三十三回忌】
命日から満32年(亡くなって33年目)
※三十三回忌をもって弔い上げとすることも多いようです。
宗派別の法要と弔い上げ
行われる法要や弔い上げのタイミングは宗派により異なります。ここでは、仏教のうち浄土真宗・真言宗・曹洞宗・日蓮宗について法要事情を整理していきます。
浄土真宗
浄土真宗本願寺派(西本願寺)のホームページによると、法要は行われるものの根本的な考え方として「故人の冥福を祈る」ことよりも「故人を偲ぶ」ことを重視しているようです。
浄土真宗の味わいでは、亡き人は阿弥陀仏の救いによってすでに浄土に生まれ、仏さまになっておられます。ということは、こちらから善を振り向ける必要はないのです。法事はあくまで、参拝者一人ひとりが「私のために」仏法を聞く仏教行事なのです。
※浄土真宗本願寺派(西本願寺)ホームページより抜粋
真言宗
真言宗では丁寧に年忌法要を執り行っていきますが、昨今の傾向としては、初七日・四十九日忌・一周忌・三回忌・七回忌・十三回忌・三十三回忌を勤めて弔い上げとするといわれています。
一方、一周忌から十七回忌まで丁寧に法要を行ったら、二十三回忌と二十七回忌を略して二十五回忌を執り行い、三十三回忌をもって弔い上げとする、というパターンもあるようです。
曹洞宗
曹洞宗でも丁寧な年忌法要を行うようですが、公式ページによれば、地域や菩提寺により風習が異なるため確認を行うよう勧めています。
各々の寺院や地域に代々受け継がれてきた風習があり、また、時代の状況に合わせてその方法を変えてきたということもあります。よって、全国的にみれば、あまりにも異なっていて、統一できる状況にないというのが実際のところです。
仏事を執り行う際のしきたり等については、お世話になっている菩提寺に直接お尋ねいただき、ご指示を受けられますようお願いいたします。
※「曹洞宗 曹洞禅ネット SOTOZEN-NET 公式ページ」より抜粋
日蓮宗
日蓮宗でも丁寧な年忌法要を行いますが、重要な法要以外を省略したり、あるいは五十回忌や百回忌など長期的に供養を続けていったりと、宗派や菩提寺によりやり方は異なるようです。
まとめ
家族、親族の供養を続けていくうちに「併修」の必要に迫られることもあります。併修とは2つ以上の法要を同時に行うことで、たとえば「母親と祖母の年忌法要がある年で重なった場合」などがこれに当たります。
併修は珍しいことではなく、同時に法要を済ませる人は多くいます。しかし、何回忌と何回忌であれば併修が可能かなどについては、菩提寺の方針によるところが大きいかもしれません。亡くなってあまり時間が経過していない一周忌などについては、個別に執り行うべきという考え方もありますので、菩提寺の住職とよく相談して法要の実施を決定するといいでしょう。