遺言者が自筆証書遺言書を遺していた場合、家庭裁判所による検認を受けなければなりません。ここでは、自筆証書遺言の検認手続きや法務局の遺言書保管制度について説明していきます

 

開封には家庭裁判所による検認が必要

故人が亡くなった後で自筆証書遺言を見つけたら、その場で開封してはならず、必ず家庭裁判所に検認の請求をしなければならないことになっています。

 

「検認」とは,相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに,遺言書の形状,加除訂正の状態,日付,署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして,遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。

※裁判所ホームページより抜粋

 

公正証書遺言や遺言書保管制度を利用した自筆証書遺言については、検認が不要です。

 

検認の手続き

自筆証書遺言を発見したら、速やかに家庭裁判所に問い合わせ検認の申立てを行いましょう。

 

1.検認期日の通知

検認の申立てが行われると、家庭裁判所は相続人に対して検認期日の通知が届きます。検認への立ち会いは任意であるため、すべての相続人が揃わなくても良いとされています。検認期日には、遺言書・印鑑・指示のあった書類などを持参しましょう。

 

2.遺言書の開封

検認期日を迎えたら、相続人立ち会いのもと、裁判官により自筆証書遺言が開封されます。

 

3.検認済証明書の交付

検認を終え遺言書がその効力を発揮するためには、裁判所による検認済証明書が添付されていなければなりません。遺言書1通あたり収入印紙150円分を添え、申立人が押印して検認済証明書を申請し交付を受けます

 

遺言書保管制度の利用で検認が不要に

2020年7月に施行された遺言書保管制度を利用することで、自筆証書遺言を法務局で保管してもらうことができ、家庭裁判所による検認も不要となります。

 

制度を利用するためには、遺言書作成者が自ら法務局に申請する必要があります。制度利用のメリットや申請のための必要書類を確認しておきましょう。

 

遺言書保管制度利用のメリット

  • 遺言書の自宅保管による紛失などを防止
  • 遺言書の未発見を防止
  • 遺言書の勝手な開封、改ざん、破棄などを防止
  • 家庭裁判所による検認不要

 

自筆証書遺言書は家庭内で保管されることが多く、その家族が遺言書のありかを知らないことも考えられます。また、偶然見つけた遺言書を誤って開封してしまうリスクもあることから、法務局による保管は非常に役に立つでしょう。

 

遺言書保管制度の申請書類

遺言書保管制度の申請には以下の書類と手数料が必要です。

  • 自筆証書遺言書 (用紙の大きさはA4版,片面で,とじたり封のされていないもの)
  • 申請書(法務省指定の様式) ・添付書類(本籍の記載のある住民票の写しなど)
  • 本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証などの顔写真付きの身分証明書)
  • 手数料(1件につき3,900円(収入印紙で納付))

※法務省資料より抜粋

 

これら書類と手数料を揃えて、管轄の法務局(遺言書保管所)に申請を行います。

 

まとめ

自筆証書遺言は自由に自分自身で作成できることから、非常に人気の高い方法だといえます。ただし、その形式は法律に則ったものでなければならず、また内容としても遺留分に配慮するなど細かな部分に注意する必要があるのです。

 

法務局(遺言書保管所)では遺言書の確認は行いますが、形式に則っているかどうかを見るためであり、内容の如何について助言を行うことはありません。したがって自筆証書遺言書作成の際には、専門家への相談が必要になってくるでしょう。

 

当事務所では自筆証書遺言書の書き方に関する助言はもちろん、遺言案のご提案や財産目録の作成など、多角度的なサポートを行っております無料相談もご用意しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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