遺産分割の効力は、遺産分割協議が成立した時点ではなく、被相続人が死亡した「相続開始時」にさかのぼって発生します。そのため、不動産の相続登記の原因日も「遺産分割協議日」ではなく「死亡日」となります。

 

ただし、権利関係を第三者に主張するためには、遺産分割協議書の作成が不可欠であり、書面化しておかないと後々トラブルになる可能性があります。

 

遺産分割の効力はいつ発生するのか

遺産分割の効力については、民法において「相続開始の時にさかのぼって生ずる」と定められています。つまり、遺産分割協議が成立した日ではなく、被相続人が死亡した日=相続開始日が効力の発生日となります。

 

遺産分割の効力は「相続開始時」にさかのぼる

相続は、被相続人が亡くなった瞬間に開始します。その後、相続人全員による遺産分割協議がまとまり、分割内容が確定すると、その分割内容の効力は死亡日にさかのぼって発生する仕組みです。

 

このため、法律上は「最初からその相続人が取得していた」ものとして扱われます。

 

遺産分割と不動産登記|原因日はいつになる?

遺産分割によって不動産を取得した場合の相続登記の原因日も重要なポイントです。

この場合、

  • 登記原因:相続
  • 原因日付:被相続人の死亡日

となり、遺産分割協議を行った日が原因日になるわけではありません。

 

法定相続分での登記後に遺産分割した場合の扱い

遺言がない場合、相続人は一旦「法定相続分」による共有状態になります。この段階で法定相続分どおりに登記をした後、あらためて遺産分割協議を行うケースもあります。

この場合、

  • 法定相続分での登記:有効
  • その後の遺産分割による登記:更正登記ではなく、新たな所有権移転登記

として扱われます。

これは、法定相続分での登記が「錯誤(勘違い)」ではないためです。

 

遺産分割協議書が重要な理由

遺産分割の効力を実務上しっかり発生させるために重要なのが、遺産分割協議書です。

遺産分割協議書とは、「誰が・どの財産を・どのように相続するのか」を明確に書面化したものです。不動産の相続登記、預貯金の解約、相続税申告など、ほとんどの相続手続きで提出を求められます。

 

口約束だけの遺産分割が危険な理由

民法上、契約は口約束でも成立します。しかし、遺産分割を口約束だけで済ませると、次のようなリスクがあります。

  • 不動産や財産を売却すると言った相続人が動かない
  • いつまでも自分の相続分が受け取れない
  • 「言った・言わない」の争いになる

このような場合、書面がなければ内容を証明できません。遺産分割協議書があれば、自分の権利を法的に主張することが可能になります。

 

まとめ

遺産分割の効力は、遺産分割協議が成立した日ではなく、被相続人の死亡日(相続開始時)にさかのぼって発生します。不動産登記の原因日も同様に死亡日となるため、理解していないと混乱しやすいポイントです。

 

また、遺産分割を確実なものにするためには、遺産分割協議書の作成が不可欠です。後々のトラブルを防ぐためにも、相続が発生した際は早めに専門家へ相談し、正しい手続きを進めることをおすすめします。

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