相続した空き家を登記しないまま放置すると、過料の対象になるだけでなく、空き家管理責任や税負担の増加、将来の相続トラブルにつながる恐れがあります。

 

相続登記はすでに義務化されていますので、相続した空き家の登記を「そのうちやる」と放置することはお勧めしません。相続登記を行い名義人を明確にしたうえで、売却・活用・解体などの方針を早期に決めることが、最も確実な対応策です。

 

相続した空き家を登記しないとどうなるか

相続した空き家の登記手続きを行わなかった場合、どのようなリスクが生じるのでしょうか。考えうるリスクについて整理してみましょう。

 

相続登記の義務違反で過料の対象となる

相続登記は、相続を知った日から3年以内に行う義務があります。正当な理由なく期限を超過した場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。登記しないこと自体が法令違反となる点に注意が必要です。

 

空き家の管理責任を問われる

名義変更をしていなくても、実質的に空き家の相続人である以上、空き家の管理責任から逃れることはできません。倒壊や外壁落下、雑草繁茂などにより第三者へ損害が生じた場合、損害賠償責任を問われる可能性があります。

 

「特定空き家」に指定され固定資産税が増える

相続した空き家を長期間放置すると、自治体から「特定空き家」に指定されることがあります。指定されると住宅用地特例が外れ、固定資産税が最大で6倍程度に増額されるなど、経済的負担が一気に重くなります。

 

相続した空き家の売却・賃貸・解体など処分ができない

相続登記をしていない不動産は、法律上「誰のものか」第三者に示せません。そのため、売却・賃貸・担保設定・解体補助金申請など、あらゆる手続きが進められず、空き家が塩漬け状態になります。

 

次の相続で空き家の権利関係がさらに複雑化する

登記をしないまま次の相続が発生すると、相続人が増え、共有持分が細分化されます。結果として話し合いが不可能になり、将来的に処分不能な不動産へと変わってしまうケースも少なくありません。

 

相続した空き家への正しい対応策

空き家といえど相続不動産ですから、正しく相続登記しなければなりません。以下のような対応策を採り、問題の発生を防ぎましょう。

 

相続登記を行い名義人を確定させる

相続した空き家については、最初に相続登記を行い、誰が所有者なのかを明確にすることが最優先です。名義が確定して初めて、売却・管理・活用などの具体的な判断が可能になります。

 

遺産分割が未了なら相続人申告登記を利用する

遺産分割協議がまとまらない場合でも、相続人申告登記を行えば、ひとまず登記義務を果たした扱いになります。期限内対応として非常に有効で、過料リスクを回避できる現実的な手段です。

 

相続した空き家の早期売却・解体を検討する

住む予定や活用予定がない空き家は、早期に売却や解体を検討した方が負担を抑えられます。放置期間が長くなるほど建物価値は下がり、管理費・税金だけが増えていきます。

 

共有名義の場合は単独名義への整理を目指す

相続人が複数いる場合、共有名義のまま空き家を放置すると意思決定が困難になります。代償金の支払いなどを活用し、単独名義へ整理することが空き家問題解決の近道です。

 

専門家に早めに相談し全体像を整理する

相続登記・空き家対策は、法律・税務・不動産が絡む分野です。行政書士や司法書士などの専門家に早期相談することで、無駄な放置や将来トラブルを防ぐことができます。

 

まとめ

相続した空き家を登記しないまま放置すると、過料・税負担増・管理責任・処分不能といった深刻な問題を招きます。

 

相続登記は義務化されましたので、「とりあえず放置」は最もリスクの高い選択です。まずは相続登記(または相続人申告登記)を行い、空き家の将来方針を明確にすることが、安心できる第一歩といえるでしょう。

 

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