土地の贈与は贈与税の課税対象

土地をタダでもらった場合や親が購入資金を援助した場合でも、「贈与を受けた側」に贈与税が発生します。贈与税は、11日〜1231日までに受けた贈与額の合計に対して翌年申告する税金です。

 

贈与税の基礎控除

贈与税には「年間110万円まで非課税」という基礎控除があります。

 

  • 贈与財産 110万円 課税価格
  • 課税価格 × 税率 控除額 贈与税額

 

土地を贈与される場合、多くは評価額が110万円を大きく超えるため申告が必要になります。

 

贈与された土地の評価額は路線価方式か倍率方式で

土地の贈与税は「相続税評価額」で計算します。評価額は、一般的に市街地であれば路線価方式にもとづいて計算し、それ以外の土地については倍率方式が採用されることがほとんどです。なお、贈与税には、相続税で使える 小規模宅地等の特例は使えません。

 

路線価方式

路線価方式とは、市街地の土地評価に用いられる方法で、国税庁が毎年公表する「路線価」(その道路に面する土地1㎡あたりの価値)を使って評価額を算出します。路線価×土地面積×補正率で計算され、相続税・贈与税において実勢価格の概ね8割程度とされる、最も一般的な評価方式です。

 

倍率方式

倍率方式とは、路線価が設定されていない地域の土地評価に用いられる方法で、固定資産税評価額に国税庁が定める「倍率」を掛けて求めます。評価額=固定資産税評価額×倍率。市街地以外の郊外・農地・山林などで使われる方式で、路線価方式より計算が簡便で、税務評価の実務によく利用されます。

 

贈与扱いになるケースを確認

次のような場合も贈与とみなされますので注意しましょう。税務署は「形式より実質」で判断するため、名義変更や格安売買でも課税されます。

 

名義を親から子へ変更(無償名義変更)した場合

親の財産を子へ無償で名義変更しただけでも、実質的に財産の移転とみなされ贈与税の対象。金銭の授受がなくても贈与行為として扱われるため、相続税評価額で贈与税が課税される。

 

親族名義を借りて不動産を取得した場合

購入資金を本人が負担しているのに、登記名義を親族にした場合は名義人が財産を贈与されたと判断される。名義借りは税務上厳しくチェックされ、実質所有者への贈与と認定されることが多いです。

 

親が子の借金を肩代わりした場合

本来子が負うべき返済義務を親が代わりに支払うと、子が返済負担を免れた分が「利益」とみなされ贈与税の対象となります。借金の肩代わりは典型的な贈与扱いとなるため注意が必要です。

 

親から不自然に低金利で借金した場合

市中金利より著しく低い利率や無利子で親から借金した場合、適正利息との差額が贈与と判断される傾向があります。金銭消費貸借契約書や返済実績がないと、全額が贈与扱いになる可能性もあるので注意しましょう。

 

著しい低額譲渡の場合

時価3,000万円の土地を子へ1,000万円で売却するなど、著しく低い価格で売買すると、時価との差額2,000万円が「親から子への贈与」とみなされる可能性があります。売買契約が存在したとしても「実質的な贈与」と判断され、差額に対し贈与税が課税されることを考慮した方がいいケースです。

 

夫婦間の土地贈与|おしどり贈与の特例

夫婦間であれば「おしどり贈与」という制度が使えます。

 

おしどり贈与とは、婚姻期間20年以上の夫婦の間で、自宅(居住用不動産)またはその購入資金を贈与する際に使える特例です。通常の基礎控除110万円に加え、最大2,000万円まで非課税となるため、合計 2,110万円まで贈与税がかからず財産移転が可能です。高額な自宅取得や名義変更の際に大きな節税効果を発揮します。

 

  • マイホームの取得・増改築のための資金→ 2,000万円まで非課税(+110万円の基礎控除=最大2,110万円)

 

長年連れ添った夫婦で利用されることが多いですから、土地そのものではなく「取得資金」の贈与に使える点がポイントです。

 

まとめ

土地の贈与は基本的に税金がかかり、名義変更・購入資金援助・低額売買もすべて贈与税の対象になる可能性があります。

 

  • 土地の評価額が大きい=贈与税も高額になりやすい
  • 小規模宅地等の特例は贈与には使えない
  • 親族間の名義変更でも課税される
  • おしどり贈与なら上手に節税可能

 

慎重に進めなければ高額な贈与税を課されるリスクがありますので、贈与前に専門家へ相談することを強くおすすめします。

 

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