相続では財産承継しか扱えないため、葬儀や契約解約などの「死後事務」は別途処理が必要です。相続人がいない、または対応できない場合は専門家への委任や死後事務委任契約が不可欠となります。
死後事務と相続の違い
財産的価値の承継は「相続」ですが、それ以外の事項は「死後事務」と区別されます。死後事務には多くの種類があり、相続と同じく人それぞれ異なる処理が必要になります。
死後事務の代表例:契約の停止・解約
被相続人が契約していた携帯電話や固定電話、インターネットサービスの停止手続きは死後事務の一例です。契約を承継する場合は相続となりますが、契約の停止・解約は相続人1名の申し出で対応してもらえることが一般的です。
※もし遺産分割協議が済まないと解約できない場合、固定費が発生し続けるため、手続き先は相続人1名からの申し出で対応していることが多いのが現状です。
親族がいない場合、相続人が拒否する場合の問題
これらの死後事務は通常、被相続人の親族が行います。しかし、
- 親族がいない
- 相続人が誰も死後事務の処理をしたがらない
といったケースも現実には少なくありません。
その場合、相続と同様に、死後事務の処理を専門家へ依頼する必要が出てきます。当事務所でも死後事務処理のアウトソーシング(代行)サービスを提供しています。
身寄りのない人が直面する死後事務の課題
身寄りのない「おひとりさま」が、自分の死後の後始末に悩むケースも増えています。
必要となる死後事務には、以下のようなものがあります。
- 葬儀
- 死亡届
- 宗教家の手配
- 納骨や供養
- 墓じまい
- 賃貸家屋の引き渡し
- 遺品整理 など
頼れる人がいない場合、自動的に誰かがしてくれるわけではありません。
事前準備の重要性:死後事務委任契約
死後事務を任せる人がいない場合は、専門家との間で死後事務委任契約を結び、相続以外の必要な手続きを任せる準備をしておくことが極めて重要です。これも大切な終活の一部といえます。
まとめ
死後事務は相続では処理できない「死後の生活インフラの後片付け」です。相続人がいない場合や対応できない場合には、専門家への依頼や死後事務委任契約が必須になります。自分の死後に備えた準備は、安心して暮らすための大切な終活の一つです。










