高齢になってからの1人暮らしは寂しすぎる、心のよりどころが欲しい、認知症の予防もしたい…。そんな思いからペットを飼いたいと考える高齢者が増えているといいます。しかし、高齢である以上、ペットの世話を最後まで行うことができるか不安という人もいるでしょう。

 

【この記事の要点】

  • 高齢でペットを飼う際の注意点
  • 環境省が示す「高齢者とペット」の在り方指南
  • 高齢の飼い主が行っておくべき備え
  • 家族信託契約を活用した老後のペット飼育

 

この記事では、ペットを飼いたい高齢者が知っておくべき飼育ポイントについて説明していきます。当行政書士法人が提案する家族信託契約を利用するのも1つの策です。高齢者とペットの在り方について多角度的にみていきましょう。

 

ペットを飼いたい高齢者に必要な覚悟

大手新聞社の報道によれば、高齢者がペットと生活を共にすることで認知症リスクが抑制されるという調査結果を、東京都健康長寿医療センターが公表したとのことです。高齢者の認知症リスクが低減し、かつ飼い主とペットの双方が幸せに暮らせるのであれば、これほど良いことはありません。

 

しかし、現実問題として向き合うべきなのは、「高齢者は自分に何かあったときのペット飼育について備えておかなければならない」ということでしょう。

 

万が一に備えた対策は高齢飼い主の責任

確かに、特に1人暮らしの高齢者にとって、ペットの世話をすることは生きがいに繋がるともいえますし、ペットを介して社会と繋がるチャンスになるともいえます。一方で、ペットの寿命と自分の健康寿命をしっかり理解しておかなければ、万が一自分が長期入院したり施設に入所したり、あるいは死亡したりしたときに、その後のペット飼育ができなくなることもあるのです。

 

犬や猫の寿命は約14~15年のようですが、個体差があり、自分よりペットが長生きするケースも珍しくありません。高齢の飼い主がペットを飼う際は、そのような現状を直視し、具体的な対策を採る責任があるともいえるでしょう。

 

国が示す「高齢者とペット」の在り方も参考に

環境省では、高齢者とペットの在り方を指南する資料を公開しています。同資料によれば、高齢者がペットを飼う前の確認事項として以下の状況を確認するよう求めています。

 

  • 毎日ペットの世話に時間をかけることができるか
  • ペットを飼うことができる環境か(賃貸住宅の場合は特に注意)
  • 自分自身にペット飼育の体力があるか
  • ペット飼育にかかる金銭はあるか

 

これらはペットを飼ううえで欠けてはならない重要ポイントですので、1つでも不安を感じる項目がある場合は、ペット飼育を整える努力をするかペット飼育という選択肢をなくすことも大切です。

 

犬や猫を飼う場合の注意点

また資料では、犬を飼う場合と猫を飼う場合の注意点についてもそれぞれ挙げています。

 

犬を飼う場合の注意点

  • 毎日の散歩が必要
  • しつけが必要
  • 犬の大きさや犬種、性格などにより異なる運動量を知ることが必要
  • 自治体への飼い犬登録が必要
  • 法に基づく狂犬病予防注射などが必要

 

猫を飼う場合の注意点

  • 室内飼育が必要(室内での爪とぎに注意)
  • 猫の特性を考慮し上下運動や落ち着ける場所の確保が必要
  • こまめなトイレの片付けが必要
  • 不妊去勢手術が必要

 

このように、犬や猫を飼うためには、人間を育てるのと同様の環境作りが求められることがわかります。

 

高齢の飼い主が整えておくべき「万が一」の備え

高齢になると身体の不調が起こりやすくなり、散歩や清掃などペットの飼育環境の維持が困難になることも考えられますそのような事態に向けた備えを行うことがとても重要です。

 

【一時的な預け先の確保】

家族や友人など信頼のおける相手を探しておく。

 

【かかりつけ医を決めておく】

ペットのかかりつけの動物病院を決めておき、普段から良好な関係性を築いておく。

 

【ペットホテルなどを決めておく】

飼い主不在時のときのためにペットホテルを決めておく。ペットが安心できる環境かどうか一度預けてみることも大切。

 

【ペットの予防注射など】

ペットに対するワクチンなどの接種を済ませ寄生虫などの検査も行っておく。

 

【しつけを済ませておく】

特に排泄のしつけをしておくことが大事。犬の場合はむやみに吠えない、噛まないような対策も必要。

 

【ペット健康手帳】

ペットの予防注射記録や診察記録に便利なペット手帳を利用する(動物病院から提供されているケースも多い)。

 

ペットの将来を守るための家族信託契約

ペットを飼おうとする(すでに飼っている)高齢者は、飼い主が高齢になる場合とペットが高齢になる場合のそれぞれについて備えておかなければなりません。

 

【飼い主が高齢になると起きること】

  • 重篤な病気から長期入院が必要になりペットを飼うことが事実上できなくなった。
  • 飼い主の高齢化により満足にペットの世話をすることができなくなった。
  • 飼い主死亡後ペットを引き取ってくれる親族がいない。 など

 

【ペットが高齢になると起きること】

  • 抜け毛が増えやすくなる。
  • 足腰が弱くなり思うように歩行できなくなる。
  • トイレに失敗するようになる。 など

 

いずれのケースにおいても、ペットの将来を考えれば、早急に何らかの対策を行い、ペットが安心して暮らしていける環境を整える必要があることがわかります。

 

ペット飼育を目的とした家族信託契約の活用

飼い主がまだ元気なうちに自分とペットの将来を考え、信頼できる人物にペットの世話を依頼することも検討してみましょう。1つの方法として家族信託契約を利用できるかどうか考えてみましょう。家族信託契約を利用する場合、以下のしくみを利用します。

 

【信託財産】ペットの飼育費用

【委託者】ペットの飼い主

【受託者】ペットの飼育費用を管理する者

【受益者】ペットの世話を行う者

 

ペットそのものおよび飼育に必要な金銭を「信託財産」とし、「委託者」である飼い主が「受託者」に将来的なペットの飼育と飼育費用の管理を任せます。実際にペット飼育の期間が到来したとき、受託者はペットのために飼育費用として管理する金銭を使います。このとき、「受益者」となり利益を得るのはペットの世話を行う者であり、飼育費用である信託財産を受け取って飼育を行います。

 

このように、家族信託契約のしくみを利用すれば、飼い主がペットを飼育できなくなっても後継者がスムーズにペットの面倒をみることができますし、飼育に必要な金銭を前もって用意しておくことで、将来的なペット飼育について周囲が混乱することもなくなるでしょう。何より、飼い主が高齢化し思うように動けなくなったり亡くなったりしても、ペットが引き続き安心して暮らしていけるようになるのです。

 

まとめ

ここでは、高齢者のペット飼育に家族信託契約で備えることを提案しましたが、このほかにも、負担付贈与や死後事務委任契約といった方法で「飼い主亡き後のペット飼育環境」を守ることができます

 

当行政書士法人では、お1人おひとりのご事情に合わせた契約内容の提案や契約書類の作成など、専門的な立場からサポートすることができますので、ペットを飼いたいと考えている高齢者の方には、ぜひペットの将来を見据えた準備を行うことをお勧めいたします

 

無料相談をご用意しております。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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