リバースモーゲージは「相続への影響が大きい仕組み」
自宅を担保に資金を借り、死亡後に自宅売却で返済する仕組みがリバースモーゲージです。契約者が亡くなった時点で「担保である自宅を売却して返済する」ため、相続財産の多くを占める自宅の扱いに大きな影響を与える制度といえます。
【相続への影響】リバースモーゲージとリースバックの違い
相続への影響という観点からみて、リバースモーゲージとリースバックはどのように異なっているのでしょうか。
相続とリバースモーゲージ
自宅に住み続けながら資金を借り、死後に自宅を売却して返済する仕組みです。相続財産から自宅が除外されるため、相続人への影響が大きい点に注意しましょう。
相続とリースバック
自宅を業者に売却し、家賃を払って住み続ける仕組みです。売却時点で自宅は相続財産から外れ、遺族はその後の居住権を持たない点に注意しましょう。
【相続における負担】リバースモーゲージの種類
相続における負担を考慮したとき、2種類あるリバースモーゲージのうちどちらを活用すべきでしょうか。それぞれの特徴を整理します。
相続とリコース型リバースモーゲージ
死亡後、自宅を売却しても返済しきれない場合、相続人が残債を支払わなければなりません。相続人に債務が引き継がれる可能性があるため注意が必要です。
相続とノンリコース型リバースモーゲージ
売却価格が残債に満たなくても、相続人が追加負担をしなくてよいのがノンリコース型の特徴です。相続人の負担を避けたい場合に有効だといえます。
相続対策でリバースモーゲージを活用するメリット
リバースモーゲージは、自宅を売却せず生活資金を確保しつつ、相続時には売却代金を現金化することができます。相続財産を分けやすくなることから、遺産分割トラブルの予防にも役立つ点が大きなメリットだといえます。
ここでは、メリットと注意点についてまとめていきます。
高齢者でも融資を受けられる
自宅を担保にすることで年齢に関係なく資金調達できます。ただし、相続時には自宅を手放す必要があるため、家族や親族の意向を踏まえ調整することが必要になるでしょう。
月々の返済負担が軽い
利息のみ返済の場合、生前は生活費に余裕が生まれますが、死後に自宅を売却する必要がある点が相続に直接影響します。
資金用途の自由度が高い
融資を受けた場合、生活費・介護費・住宅改修などに利用可能です。老後資金を確保できる一方、自宅を遺せない前提で相続計画を立てる必要があります。
相続財産として現金を遺すことができる
自宅を売却し返済後に残った資金を相続財産として遺すことができます。現金として相続すれば、相続人全員が公平に分けやすくなるでしょう。
相続対策でリバースモーゲージを活用するデメリット
リバースモーゲージには便利な面もありますが、相続トラブルの原因になりやすい点にも留意しましょう。自宅を相続財産として残せなくなる可能性があるため、利用後に「家を遺してほしかった」という不満やトラブルを招きやすいといえます。
ここでは、デメリットについてまとめていきます。
相続人の同意が必要
自宅を担保にするため、死後は売却して返済され相続財産から外れることになります。相続人が「実家を残したい」と思っている場合、売却はトラブルの原因になる可能性が否定できません。
利用者本人の長生きリスク
本人が想像以上に長生きした場合、融資枠を使い切る可能性があります。枠を使い切って追加費用が必要になった場合、相続人が金銭負担を求められることになるかもしれません。
配偶者が住み続けられない可能性
契約者死亡後に自宅売却が必要になったとき、配偶者の居住権が守られないケースがあります。契約形態(連帯債務・同居条件)を必ず確認しておきましょう。
まとめ
リバースモーゲージは、自宅に住み続けながら老後資金を確保できる一方、相続時には自宅が売却されるため、相続財産の内容が大きく変わる制度です。相続人の承諾・自宅を残さない前提・配偶者の居住問題などのリスクを理解し、家族と話し合い、相続計画と併せて慎重に活用しましょう。










