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デジタル遺品としてのLINEの履歴保存とアカウント削除

LINEは年齢を問わず幅広く利用されているSNS(ソーシャルネットワークサービス)の一つです。生前の故人とLINEで日常会話を交わしていた人も多いのではないでしょうか。日常的に利用するツールであることから、故人との思い出を残しておきたいと考えるのは自然なことです。ここでは、デジタル遺品としてLINEのデータを残すことは可能なのか、について説明します。

 

「一身専属」LINEアカウント所有は故人だけの権利

LINEのトーク履歴は、そのまま故人との関わりの記憶だといえます。だからこそデジタル遺品として残しておきたいと考える人も少なくありません。しかし、LINEは登録者個人だけが利用権利を持つ一身専属のサービスです。家族であってもLINEアカウントを引き継ぐことはできませんし、データを譲ってもらうこともできません。一身専属であるということは、故人の権利を守るだけではなく、LINEで故人と繋がっていた他の人たちのプライバシーを守ることにも繋がりますので、万が一の時の対応はアカウント削除しか選択肢がないのが現状なのです。

 

ただし、自分のスマートフォンに届いた故人からのメッセージは消えることはありませんので、念のためバックアップをとっておくなどして備えておくといいでしょう。

 

LINEアカウントの削除に備えた保存方法

ユーザーである家族が亡くなった場合、削除手続きをしなければアカウントはひとまずそのまま残ります。しかし、LINEに紐づいているのが電話番号のみであり、他にメールアドレスなどを登録していなければ、電話番号の解約とともに故人のアカウントは復活できなくなってしまう恐れがあります。電話番号を一旦解約してしばらくすると、第三者の申し込み時に割り当てられることがあり、電話番号に紐づいたLINEもその時点で使えなくなってしまう仕組みだからです。

 

そのような事態にいたる前にできることとしては、トーク履歴の保存しかありません。故人のLINE画面の上部にはメニューアイコンがあり、そこをタップして「その他」「トーク履歴を送信」を選択していきます。保存先としてメールアプリやLINEストレージサービスであるKEEPを選択すれば、テキスト形式ではありますがトーク履歴を保存することが可能です。

 

LINEのトーク履歴保存で得られるものとは

亡くなったのが家族であれば、生前のやり取りを振り返り今を乗り越える力にしたいと思うかもしれません。または、亡くなった家族の愛情にもう一度触れたいと願う人もいます。相手は故人であり、保存できたとしても会話のデータに過ぎないのですが、当時のやり取りの場面もよみがえり懐かしさと心強さが芽生えることでしょう。LINEはそれだけ、私たちの生活や人生に根付いているからだといえます。

 

故人のアカウントを閉鎖したい場合

トーク履歴の保存が済み、自分が持つ媒体でも過去のトーク内容を確認できるようになったら、故人のアカウントを閉鎖して一区切りつけることも大切です。LINEの公式サイトによれば、亡くなった家族のLINEを閉鎖するためには、LINE宛てに問い合わせフォームで依頼を行う必要があるとされています。家族といっても個人のアカウントを引き継ぐことはできないためです。

 

まとめ

LINEはプライバシーそのものであり、故人といえどもそのプライバシーは守られます。つまり一身専属を原則としたLINEのスタンスが「徹底的なプライバシー保護」にあるといえます。したがって、LINEアカウントの譲渡・貸与・相続のいずれも不可とされており、故人の交友関係や連絡先、トーク内容については、亡くなっていても故人特有のデジタル財産と考えられているのです。

 

このようなLINE側の原則、そして一身専属の意味を考慮すれば、やはりトーク履歴を保存した上で、遺族個人として保存データを大切に保管していくことが、最も現実的な方法だといえるでしょう。

 

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