相続手続きにおける戸籍収集は、行政書士が職務上請求を用いて正確かつ網羅的に行うことが可能です。相続人の確定はすべての相続手続きの前提となるため、出生から死亡までの戸籍を漏れなく収集・確認することが不可欠です。行政書士は、職務上請求という制度を用いて、依頼者の負担を軽減しつつ、法的に適正な形で戸籍調査を行います。

 

職務上請求とは

士業の世界では業務上必要な時に、たとえば相続関係説明図や遺産分割協議書を作る必要がある場合に、他人の戸籍や住民票などを委任状なく取れる職務上請求書というのがあります。

 

これを略して職請(しょくせい)と言ったりします。

 

この制度は、相続・許認可・契約書作成など、法律で認められた業務を適切に遂行するために設けられているもので、誰でも使えるものではなく、資格者のみが厳格な管理のもとで利用できます。

 

職務上請求のしくみ

相続手続きに必要な戸籍謄本や除籍謄本、住民票の除票などは、行政書士・司法書士・弁護士などの資格者が「職務上請求書」を用いて取得できます。これは、相続関係の調査や遺産分割協議書の作成など、職務遂行のために必要な場合に限り認められる制度です。

 

本人や相続人の委任状が不要な点が特徴ですが、

  • 請求目的が職務と直接関係していること
  • 請求・取得記録を適切に保存すること
  • 取得した戸籍を目的外利用しないこと

といった厳格なルールが課されています。不正請求があった場合、懲戒処分や刑事罰の対象となるため、実務上は非常に慎重な運用が求められています。

 

行政書士による職務上請求の感想(実務の実際)

相続の場合、亡くなった方の戸籍を死亡日(現在)から順に遡り、出生時までの戸籍を穴がないようにたどっていきます。しかし、たどるだけではダメで、中身の身分関係事項も隈なく確認し、相続人の確認をしていかなければなりません。

 

戸籍は「本籍地」と「筆頭者」で管理されていますので、本籍地がある市町村役場に請求しますが、知らない市町村については、市町村合併の有無を調べ、現在の自治体を特定したうえで郵送請求を行います。

 

何万件と私はやりましたが、今だにわからないことが出てきます。昔の戸籍が達筆すぎて読めないこともよくあります。この場合は、その戸籍の写しを添えて、「読めないため確認してほしい」と照会すると、対応してもらえるケースも多いです。

 

【補足】相続における戸籍収集が重要な理由

相続手続きでは、

  • 相続人に漏れがないか
  • 認知・養子縁組・前婚の子がいないか
  • 代襲相続や数次相続が発生していないか

を第三者に証明する必要があります。この確認を誤ると、相続手続きのやり直しや、後日の相続トラブルにつながるため、専門的な戸籍読解力が不可欠です。

 

まとめ

相続における戸籍収集は、単なる書類集めではなく、法的に正確な相続人確定を行うための専門業務です。行政書士は職務上請求制度を活用し、相続人調査から相続関係説明図・遺産分割協議書の作成まで一貫して対応できます。

 

戸籍が複雑、遠方の本籍地が多い、読み取りが難しい古い戸籍があるといったケースでは、早い段階で行政書士に依頼することで、相続手続きをスムーズかつ安全に進めることができます。

 

相続の戸籍収集でお困りの方は、専門家への相談を検討されることをおすすめします。

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